真空管

 


EIMAC製 VT-127A

EIMAC VT-127A ウランガラス 白色光源

室内照明での撮影(白色LED光源)
電極周囲にウランガラスが使用されています。淡い黄緑色ですが室内照明では判別し難いです。


EIMAC VT-127A ウランガラス 紫外線LED

暗室での撮影(紫外線LED)
電極周囲のガラスが、紫外線によって緑色の鮮やかな蛍光を発しています。
管球本体は、紫外線LEDに含まれる紫色で照らされていますが、紫外線による蛍光発色はありません。

この真空管(EIMAC製 VT-127A)の引き出し電極は、直径0.07inch(1.778mm)のタングステン製です。
管球本体は、硬質ガラスのNonex(Corning® 7720)と思われます。これの線膨張係数が36E-7 [1/K] (0~300℃)で、タングステンの線膨張係数は45E-7 [1/K] (0~100℃)です。硬質ガラスNonexは、タングステン封着用ガラスですので、タングステンとの直接接合が可能と思われますが、タングステンの電極の周囲にウランガラス(おそらくCorning®3320、線膨張係数40E-7 [1/K])を融着してから本体の硬質ガラスへ接合してあります。この真空管の電極部は、使用時にかなり高温になる事、また太目の電極である事から、ヒートサイクル耐性を高めるために線膨張係数の中庸なウランガラスを介して段継ぎ接合がされたものと思われます。
この型番の真空管以外にも、電極の接合部にウランガラスが使用されている物は多く見受けられます。それらには、製造時期やメーカーによってはウランガラスは使われていませんが、同様な線膨張係数のガラスで段継ぎ接合されていると推察します。

参照文献
Data Sheet VT-127A EIMAC (1947)
CATALOG EIMAC (1955)
A.J.B. Robertson, D.J. Fabian, A.J. Crocker, J. Dewing, Laboratory Glass-Working for Scientists, 1957, p.23,105
岸井 貫、綜説 理化学用ガラス、機関紙「真空」第8巻 第8号、1965年、245、248頁
佐藤 考志、封着用ウランガラスと紫外線に蛍光を示すガラス、室蘭工業大学 技 術 部 報 告 集 第 12 号 (2005)、31-32頁